【第2回】長引く咳に…体質によって選ぶ漢方薬


今回のテーマは、「咳」。
風邪が治ったと思ったのに…
「咳だけがなかなか止まらない!」
そんな経験、ありませんか?

咳といっても、漢方では「どんな咳か」「体質はどうか」によって使う薬が変わります。


🧭あなたの咳はどんなタイプ?

まずは、自分の咳の「タイプ」をチェックしてみましょう。

タイプ特徴合う漢方薬
乾いた咳・のどが乾燥空咳、声がかすれる麦門冬湯(ばくもんどうとう)
痰がからむ、胸が苦しいゼロゼロ・ネバネバ小青竜湯(しょうせいりゅうとう)
虚弱体質・疲れやすい咳が長く続く、体力がない補中益気湯(ほちゅうえっきとう)

🌿1. 麦門冬湯(ばくもんどうとう)

▶︎こんなときに:

  • 空咳がコンコンと続く
  • 乾燥した季節に悪化する
  • のどが乾きやすい/声がかすれる

▶︎働き:

のどをうるおして咳を鎮める。
肺の熱と乾燥をやわらげ、気道を穏やかに整えます。

💡夜間の乾いた咳、声枯れに特におすすめです。


🌿2. 小青竜湯(しょうせいりゅうとう)

▶︎こんなときに:

  • 痰が絡んで苦しい
  • 鼻水も一緒に出る
  • 胸がゼロゼロしている

▶︎働き:

余分な「水分(痰・鼻水)」を取り除き、咳を鎮めます。
アレルギー性鼻炎や気管支炎の初期にも使われます。

⚠️体力があまりない方にはやや刺激が強い場合も。


🌿3. 補中益気湯(ほちゅうえっきとう)

▶︎こんなときに:

  • 咳が長引いて体力もダウン
  • 声に力がない/疲れやすい
  • 風邪をひくといつも咳だけ残る

▶︎働き:

体力(「気」)を補って、咳を根本から改善。
免疫力の低下にも対応できる、体の“底上げ”タイプの漢方です。

💡年配の方、虚弱な方の慢性咳に使われることが多いです。


💊市販薬で手に入る?

漢方薬OTCの一例
麦門冬湯ツムラ漢方麦門冬湯エキス顆粒など
小青竜湯クラシエ小青竜湯エキス顆粒など
補中益気湯ツムラ漢方補中益気湯など

✅ 自分の咳タイプに合った薬を選ぶのがポイント!
❗️合っていないと悪化するケースもあるため、薬剤師に相談をおすすめします。


最後に

「咳にはこの漢方!」という単純な話ではなく、
咳の**“質”と“体質”**を見極めて選ぶのが、漢方の大事なところです。

また、咳が2週間以上続くときは、
喘息や肺の病気が隠れていることもあるため、早めに受診を。


📝まとめ

咳のタイプ合う漢方薬
乾燥した空咳✅ 麦門冬湯
痰が絡む✅ 小青竜湯
虚弱体質・慢性咳✅ 補中益気湯

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